手根管症候群とは?

手根管症候群の治療方法とは?

手根管症候群の治療は、その原因が特定できている場合には、その原因を取り除くことが最優先となりますが、実はその原因が特定できるケースは少ないのが現状です。明らかに手のむくみなどがある場合には、そのむくみを取る必要があります。でも、そうでない場合には、基本的には炎症を抑える薬を服用しながら、電気療法や温熱療法などで血行を良くして神経への圧迫を和らげるという保存的治療が行われます。原因は分からなくても、手の神経が圧迫されていることが多いので、その圧迫を取り除くために、血行促進のための食事をとったり、ストレッチなど適度な運動で血行を良くしたりするのです。神経の周りで炎症が起きている場合には、その炎症を治さなければなりませんから、抗炎症剤の服用や器具で手を固定して使わないようにするなど、腱鞘炎と同じような治療法が行われます。時には、副腎皮質ホルモンの注射を行う場合もあるでしょう。しかし、慢性化してしまったり、痛みが激しくなったり、症状が悪化してくると、手術を行うことになります。基本的には、局所麻酔による手術で、掌を7センチほど切開する手術です。手術によって痛みや痺れはすぐに治まりますが、筋力の回復にはリハビリが必要で、年齢によっては長期間掛かる覚悟が必要でしょう。そのため、出来る限り手術は行わず、保存療法によって症状改善を目指すのが一般的となっています。